こんにちは Aki です。
今回は海外在住のお子さんに、かけ算を九九でおしえるメリット・デメリットについて。
私が娘に実践した、かけ算ビンゴもかんたんでお金もかからないのであわせてご紹介します。
結論から言うと、
- お子さんが数字を日本語で認識している場合は九九がおすすめ!
- お子さんが数字を日本語で認識していない場合は九九はあまりおすすめできません。
あまりおすすめできない理由をわかりやすく説明すると、
仮にフランス語の数字を知らないところから、
deux fois quatre égale huit (2×4=8)といわれても、数字を表すことばと数字が頭の中でいっちしないので、混乱してしまいます。
日本語も同じで、お子さんが数字を日本語で認識していない場合、
”にしがはち” と聞いても、数字を表すことばと数字がわかりませんから、ただただ混乱してしまいます。
この場合、掛け算を九九で教える前に、日本語の数の数え方から教えていかなければなりません。
九九でかけ算をおしえるメリット・デメリット、楽しくかけ算を覚える方法をみていきましょう。
- オーストラリアの公立幼稚園から高校で教師のアシスタント経験をもつ
- オーストラリアで現役公立幼稚園、小学校の教師のアシスタント
- 英語、日本語、中国語のトリリンガル育児で娘を育てる
特技:リサーチ力、計画を立てること、子どもに好かれる
いろいろな国の文化や、ことばのバッググラウンドをもつ生徒たちや、教師たちとのなかで、日々”ことば”がもつパワーを感じて生活しています。
九九でかけ算をおしえるメリット
九九でかけ算をおしえるメリット3つ
- 英語よりおぼえやすい
- 日本人としてのアイデンティティ
- 親子の時間 など
1.英語よりおぼえやすい
私の娘がオーストラリアの小学校でかけ算を勉強したときの例から言うと、、、。
例えば、2×3=6を英語で言うと、
Two times three equals / is six.
または、Two three six と順に数を言って覚えるようです。こちらは九九に近いですが、やはり数字をすべて発音しなければなりません。>>>オーストラリアの教育テレビが制作したかけ算のビデオ
それと比べると、
九九はみじかくした数字のよび方でリズムもあり覚えやすいです。
2.日本人としてのアイデンティティ
以前のブログでも書いたことがあるように、
九九を習得したときの言語は、大人になってからもずっとのこります。
そのことから、
たとえ海外で育ち、生活していようとも、九九でかんがえる思考をもつことで、日本人としてのアイデンティティ(存在証明)をもっているという自覚をうながすことにもなります。
3.親子の時間
海外に住んでいながら、子どもに九九でかけ算をおしえるとなると、お子さんひとりではなかなかむずかしいです。
日本の子どもたちも、小学校の算数の時間に学校でしっかり先生から習うわけですし、それにそって家で練習しておぼえていくわけです。
時間のある時にすこしの時間でも、
- お子さんに九九の復唱をさせて、それに向きあう
- 九九に関するゲームを一緒にしてみる
- 九九の計算問題をとかせて、答え合わせを一緒にする など
九九を教えることよりも大切な、親子の時間をもつことができます。
九九でかけ算をおしえるデメリット
九九でかけ算をおしえるデメリット2つ
- 子どもを混乱させる
- 親の時間的負担 など
1.子どもを混乱させる
混乱させてしまう原因は大きく2つあります。
①:お子さんが日本語で数を理解していない場合
問題:
親が頑張って九九で教えようとしても、口にする言葉がどの数を意味するのかわからず混乱してしまう。
解決策:
まずは日本語で数をおしえる。または、現地のやり方で九九(Times Tables)を習得させることにする。
オーストラリアではかけ算の習得ができない子どもが多い傾向にあります。九九を習得する言語はどちらにせよ、しっかり習得させることに重点をおきましょう。
また、普通に日本語の数が数えられるお子さんでも、九九での数字の言い回しには注意がひつようです。
たとえば、
1×1=1(いんいちがいち)というように、”いん” が ”1” を意味していることや
5×8=40(ごはしじゅう)の ” は ” は ” 8 ” で、” しじゅう ” は ” 40 “ だということなどです。
お子さんが慣れるまでは、九九表を一緒にみながら、どの言葉がどの数字を意味しているのか、サポートすることが大切です。指をさしながら九九をくりかえし練習するのがおすすめです。
②:現地校とおしえ方が違うこと
問題:
現地の学校で、かけ算の勉強が始まってしまい、現地語と日本語での九九のおぼえ方の違いで混乱してしまう。
解決策:
現地の学校でかけ算が始まる前に、九九を完了させてしまう。
我が家ではオーストラリアの現地校でかけ算の勉強がはじまる前に、九九を完了させました。
オーストラリアではかけ算の Times Tables がはじまるのは日本より遅く、小学校3年生から。
そして、なぜかオーストラリアでは Times Tables が諸外国とも少し違います。
それは、
オーストラリアでは最初の数 (かけられる数) と、後の数 ( かける数 ) が逆になっています。
日本の九九では、5の段であれば、5×1=5、5×2=10、、、というように5が先になります。
2.親の時間的負担
メリットで紹介した、”親子の時間” の反対になってしまいますが。。。
海外でお子さんに九九を学ばせたいばあい、全てお子さんまかせでは上手くいかないでしょう。
それは日本の子どもたちも、学校で九九をしっかり授業で学ぶのと同じです。
問題:
仕事があり、なかなか子どもの勉強を見てあげられる時間がとれない。
解決策:
- 生活パターンの見直し
- 日本語補習校、オンライン学習などの利用
生活パターンの見直し
九九の練習に、毎日何時間もの時間がひつようではありません。
5分、10分でもくり返し九九を口に出し練習するだけでも十分です。
5分、10分の時間なら毎日の生活パターンの見直しでかんたんにつくれます。
- 早寝早起きをする
- なにげなくつけているテレビをけす
- 家事を便利家電にまかせる など
そのほか、
- 習い事やおでかけで移動中の車のなかで九九の歌をながしてみたり
- お子さんと散歩しながら九九の練習をしてみたり など
すきま時間の有効活用もよいアイディアです。
日本語補習校、オンライン学習などの利用
こんなケースもあるかもしれません。
- そもそも子どもに勉強をおしえるのが苦手
- 子どもが親といっしょに勉強をしたがらない、聞いてくれない など
こういった場合は、
日本語補習校やオンライン学習などの利用をおすすめします。
日本語補習校はこちらの文部科学省ホームページから探すことができます。>>>補習校リスト
お住いの近くに、補習校がない場合、
自宅でもどこからでも、好きな時間にお子さんのペースで勉強ができるオンライン学習がおすすめです。
以前の記事で、海外でも使える日本語学習ツールをまとめています。
>>【海外で子どもにどうやって日本語学習させる?海外で使える日本語学習ツール4選!】
幼児・小学・中学の家庭学習教材
小学生向け作文通信教育講座>>>「ブンブンどりむ」
デキた♪がどんどん増えていく!小中学生向け通信教育>>>デキタス誕生♪
海外子女向けオンライン家庭教師>>>eFFISAGE
楽しくかけ算を覚える方法!
わたしが娘に九九をおしえたときの方法を参考までにまとめてみます。
娘はあきずに楽しく学べました!
楽しく九九を覚えた方法!
- オンラインで九九表を無料ダウンロード
- 1の段から順にYouTubeで暗唱のうたをきかせる
- 表をみながら暗唱
- 表をみないで暗唱
- ビンゴゲーム
1.オンラインで九九表を無料ダウンロード
九九表無料ダウンロードはこちらから>>>ちびむすドリル
娘がお世話になったときよりグレードアップしてました。A4とA3サイズ、よみがな有り無しから選べます!
2.YouTubeで暗唱のうたをきかせる
まずは見せて、聞かせて、九九とはどんなものか感じさせました。
娘に見せたYouTubeはごく普通の1~9までの九九の歌でしたが、下の動画、個人的に良いとおもいました。
ただ暗記させるだけではなくて、かけ算のいみが、目でみてわかりやすいです。
かけ算を覚えだした頃の娘は、ドラえもんが好きで、(YouTubeのリンクを貼っておきます。➡)ドラえもんの九九のうたを移動中の車のなかできくこともありました。
YouTube でお子さんの好きなアニメキャラクターの九九のうたを探してみるのもおすすめです。
3.表をみながら暗唱練習
かけ算の感じがつかめたところで、さっそく暗唱の練習にはいります。
ここで注意がひつようなのは、いっぺんに読み進めないことです。
- 表をみながら、初めは1つの段だけ
- 指さししながら、どのことばがどの数字をいみするのか確認させます
4.表をみないで暗唱
お子さん一人でも言えるようになってきたら、表をみないで暗唱させてみます。
5.ビンゴゲーム
ずっと同じ暗唱練習だけではたいくつになってしまうので、親子で九九のビンゴゲームをしました。
1の段での例:
- 紙にかけ算の答え以外をかく
- ひとつずつ別々にする
- ひとつずつ別々にした紙を、折って箱やふくろなどにいれる
- 別の紙にタテ、ヨコ3マスの表をかく
- 1の段の答えをランダムにかく
- 先ほど紙にかいて、折って箱などにいれた紙を順番に1枚ずつとる
- とったかけ算の答えを表からみつけて〇でかこむ
- タテ、ヨコまたはナナメで先に1列とった人の勝ち
1の段が終了したら、
表をみながら2の段を暗唱練習
表をみないで2の段を暗唱
1の段、2の段をまぜてビンゴゲーム
徐々にビンゴのマスを増やしてもいいです。
気を付けること:
- 箱などにいれる紙には答えをかかないこと!(そうすることで、子どもがどのくらい九九をおぼえたかわかります。)
- わからなかった時には、九九表でたしかめさせる!(子ども自身で学習する習慣にもなります。)
まとめ
今回は、海外在住のお子さんに、かけ算を九九でおしえるメリット・デメリットについてまとめてみました。
- お子さんが数字を日本語で認識している場合は九九がおすすめ!
メリットの理由:
- 英語よりおぼえやすい
- 日本人としてのアイデンティティをきずける
- 親子の時間をもてる など
- お子さんが数字を日本語で認識していない場合は九九はあまりおすすめできない。
数字を表すことばと、実際の数字が結びつかないので、子どもを混乱させてしまいます。
- 九九でかけ算をお子さんに教える前に、日本語で数をおしえるのがよい。
デメリットには、親の時間的負担もありますが、
- 生活パターンの見直し
- 日本語補習校、オンライン学習などの利用 など
すきま時間の有効活用をうまく取り入れるのが成功のカギになります。
私が娘に実践した、かけ算ビンゴもかんたんでお金もかからないのでおすすめです。
この記事が楽しく九九をおぼえられるきっかけにでもなるとうれしいです。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
■この記事で紹介した日本語オンライン学習
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
小学生向け作文通信教育講座>>>「ブンブンどりむ」
デキた♪がどんどん増えていく!小中学生向け通信教育>>>デキタス誕生♪
海外子女向けオンライン家庭教師>>>eFFISAGE
幼児・小学・中学の家庭学習教材
▲この記事で紹介した日本語オンライン学習