こんにちは、Aki です。
みなさんは”ポリグロット”、、という言葉を聞いたことがありますか?タイトルにもあるように、5言語以上話せる人をポリグロットと呼ぶようです。*3言語以上、少なくても6言語と分類することもあるようです。
バイリンガルになるのも簡単ではありませんが、5言語以上とはすごいですよね!
今回は、5言語以上も話せるポリグロットに共通点はあるのか、いったいどうやって学んだのか、秘密を探ってみましょう。そこには私たちが語学習得するうえで、ヒントになることがあります。
この記事はこんな方におすすめです。
・バイリンガル教育、育児に興味のある方
・有名人のポリグロットにはどんな人がいるのか知りたい方
・ご自身、またはお子さんの言語習得のためのヒントをみつけたい方
- オーストラリアの公立幼稚園から高校で教師のアシスタント経験をもつ
- オーストラリアで現役公立幼稚園、小学校の教師のアシスタント
- 英語、日本語、中国語のトリリンガル育児で娘を育てる
特技:リサーチ力、計画を立てること、子どもに好かれる
いろいろな国の文化や、ことばのバッググラウンドをもつ生徒たちや、教師たちとのなかで、日々”ことば”がもつパワーを感じて生活しています。
ディーン・フジオカ
人物像
ディーン・フジオカさん(以下、ディーンさん)は俳優、シンガーソングライター、映画監督、モデルなど、多くの肩書をもつ。NHK連続テレビ小説 ”あさが来た” で五代友厚役を演じて、”五代様ブーム” をまきおこす。同役で、東京ドラマアウォードにて、助演男優賞を受賞。その他、数々の受賞を受ける。
肩書からもわかるように、趣味が多く、中国武術から、チェス、写真撮影などあり、特技は楽器演奏(ギター、ドラム、ピアノ)作詞、作曲、スキー、バスケットボールなどがある。
2012年に結婚。男女双子と男の子の3人の子どもの父親でもある。
話せる言語
日本語、英語、広東語、北京語、インドネシア語。
習得レベルの違いもありますが、話せるのは5か国語。
どのくらい話せるのか?
日本語
ディーンさんは福島県生まれで、両親も日本人です。
芸名から、外国人だという先入観をもってしまうかもしれませんが、純粋な日本人です。
英語
ディーンさんの父親は海外を飛び回る商社に勤務されていて、ディーンさんが小さい頃は父親から英語を学んでいたそうです。アメリカ出張のお土産が英語のレーザーディスクだったり、英語を学ぶ環境が日々の生活のなかであったようです。
千葉県立船橋高等学校を卒業した後、中学生の頃からの夢であった留学を実現させます。アメリカの大学でITを専攻。大学卒業時には永住も考えたそうで、就職先のめども立っていたそうですが、9・11テロの影響でビザの発給条件が厳格化され、むずかしかったそうです。
アメリカに永住されていたら、その後の活躍も違ったものになっていたかもしれませんし、日本でのデビューもなかったかもしれませんから。。これも運命ですね。
ディーンさんは2014年にカナダ制作のドラマ ” 荒野のピンカートン探偵社 ” ( The Pinkertons ) に出演しています。
下の動画はディーンさんが出演した ” 荒野のピンカートン探偵社 “
広東語
アメリカの大学卒業後、大学の教授に “これからはアジアの時代” と言われたこともあって、香港にわたる。
クラブでラップを披露していたところをスカウトされ、モデルとして活動をスタート。
ヤンヤン・マク監督香港映画 ”8月の物語 ” ( 八月的故事 )で俳優デビューを果たす。
セリフが全て広東語という過酷な状況で、言語指導の先生にマンツーマンで教えてもらいひたすら覚えたそうです。でも、この撮影期間に家族も友達もいない国で、自分が受け入れてもらえた手ごたえに、うれしさを感じた。。と、Junglecity.com のインタビューで答えています。
下の動画はディーンさんが出演した ” 8月の物語 ” のラストシーン。
北京語
実はディーンさんの父親は中国生まれ。ディーンさんが子どものときに、おふろで数えた1、2、3は、中国語で父親に教えられたそうですし、祖母の家には中国語の本もあったそうです。
やはり幼少期の頃から、海外への興味をひく環境に囲まれていたようです。
香港での成功の後、ディーンさんは台湾で高視聴率を記録したドラマ ” ホントの恋の見つけかた ” ( 轉角*遇到愛 )に出演。
台湾のドラマのほとんどで話されているのは ” 北京語 ” 。
下の動画は、日本の芸能情報を中国へ発信する番組 ” 和飯 “(わふぁん)でのディーンさん単独インタビュー
インドネシア語
台湾で出演したドラマ ” ホントの恋の見つけかた ” の後から音楽制作するためにインドネシアにいくようになる。楽曲作りのパートナー的存在のDJがジャカルタにいたそうです。( *現在は拠点を東京に移している )
2012年に結婚した奥さんは、中華系インドネシア人。自宅はインドネシアに構えていて、”単身赴任で日本にいる”とインタビューに答えている( 2022年 ) 。
2018年に公開された、映画『海を駆ける』ではセリフの半分がインドネシア語。
語学を学ぶことについて
ライフネシアの単独インタビューで、
”自分が大事にしていること、大切な人、異なる文化やアイデンティティーなどを自然に捉えようとすると、どうしても一つの言語とか一つの国や民族などでは収まらない。ひとつの国とか文化とかでは収まらないものがあります。そこはやはり自分自身に素直でいたいですし、大切なものは大切なものとして扱っていきたいです。”
ライフネシア単独インタビュー
言語を学ぶことはもはや、ディーンさんにとって自然なことであり、違う言語を話すことじたい、彼のアイデンティティーの一部なのでしょうね。
また、モデルプレスのインタビューでは
” 単純に他の国の人達の文化を聞くことや話すことが面白いと思う。”
” 友達が世界中にいることで、人生が豊かになった。”
” お世話になった方々がいろんな国のいろんな街にいるということで、“帰る場所”も増えた。”
と、こたえています。
ディーンさんは多言語に興味が深いことがうかがえますし、多言語を学んで得たことが、彼の人生にとって大きな財産になっているようですね。
LiLiCo ( リリコ )
人物像
LiLiCoさんはタレントであり、俳優、アニメ声優/吹き替え、歌手、映画コメンテーター、そして元プロレスラーなど、異色の才能をもち、多方面で活躍されています。
2011年にはネイルクイーン協会功労賞、2013年にはベストジーニスト協議会選出部門受賞などファッションへの取り組みも意欲的。バッグやジュエリーのデザイン、プロデュースも手掛けているそうです。
2017年、歌謡グループ純烈のメンバーで俳優の小田井涼平と結婚。
話せる言語
スウェーデン語、英語、日本語、ドイツ語、スペイン語
スウェーデン語が母語、英語、日本語は流暢に話せ、ドイツ語、スペイン語が少し話せるとされています。
習得レベルの違いもありますが、話せるのは5か国語
どのくらい話せるのか?
スウェーデン語
LiLiCoさんはスウェーデン・ストックホルム出身。お父さんがスウェーデン人でお母さんが日本人。
18歳までスウェーデンで生活されていて、スウェーデン語は母語。
英語
英語は小学校3年生から学校で習ったそうですが。。。ハリウッドスターへの英語のインタビューをカリスマプレゼンテーターとして有名な大原鶴美さんも絶賛している記事がありました。
スウェーデンは世界で最も英語能力の高い国の1つだそうです。
LiLiCoさんは日本に来てから、しばらく英語を使っていないと感じ、英語を独学したそうです。その後、TOEICで満点を取ったとオフィシャルブログで報告しています。
彼女が英語の歌を佐々木亮介さんとデュエットされている動画は以下です。
日本語
LiLiCoさんは日本語が母国語では?!と思っている方が多いと思いますが、実は18歳で来日されるまで、日本語が話せなかったそうです。
日本語学校に行く資金がなかったため、日本語は独学だそうです。
いくら日本滞在生活が長くなったとはいえ、18歳から独学して、母国語レベルというのは驚きしかありません。
ドイツ語
LiLiCoさんは中学校でドイツ語を習ったそうです。
オフィシャルブログの記事では、”ドイツ語はほぼ使わないけど、ドイツに行くと買い物やタクシーの運転手に指示ぐらいはできる。”と語っています。
ブログの中でも、ときおりドイツ語の言葉が出てくるのを、日本語で説明していたりしている記事もあり、ドイツ語もかなり話せるレベルにあるのが推測できますね。
スペイン語
LiLiCoさんは高校でスペイン語を選択したとされています。
オフィシャルブログの記事では、”スペイン映画を見るとちょっとわかるけど、ほぼ喋れない。”との記載がありましたが、本場のスペインでチュッパチャップスを探していたとき、”つたないスペイン語で説明してやっとひとりの優しいおじさんがわかってくれた。”とのエピソードも。
LiLiCoさんのスペイン語は本人がいうより話せそうな感じですね。
語学を学ぶことについて
LiLiCoさんは、2013年、英文学会主催の講演会で、自身の語学を学んできた過程で、
”言葉だけでなく、その背景にある社会や歴史、文化を知ることの大切さを知った。”と語っています。
色々な職業経験をとおして、自分の人生を開拓、演出してきたLiLiCoさん。
母語ではない英語や日本語を、母語レベルにまで独学してきた彼女は、ことばの背景にある社会や歴史、文化をも知ることで、さらに高いレベルの習得力を得たのでしょうね。
川島永嗣(かわしま えいじ)
人物像
川島永嗣さん’は2007年から長年サッカー日本代表を牽引。(キリンチャレンジカップ2022日本代表として出場)
Jリーグから海外チームへの移籍を重ね、(2022年7月現在)フランスのリーグ・アンでRCストラスブール所属。
学生時代、成績優秀で周りから大学進学を勧められるが、プロでやっていくことを決める。国内、国内外で数々の賞を受賞する名ゴールキーパーとなる。
2014年に一般女性と結婚。男の子と女の子の2人の父親でもある。
話せる言語
日本語、英語、イタリア語、スペイン語、ポルトガル語、オランダ語、フランス語。
”日本語は母語、英語、イタリア語、スペイン語、ポルトガル語は日常会話レベルで話せ、オランダ語、フランス語は勉強中。”と、2011年に報道ステーションのインタビューで語っています。
習得レベルの違いもありますが、話せるのは7か国語。
どのくらい話せるのか?
日本語
さいたま市中央区出身。日本語は母語。
英語
海外のクラブに移籍する前から、下準備として日々英語を勉強していたそうですし、前出の報道ステーションのインタビューでも(話せる外国語の中で)英語が1番話せると答えています。
下に川島選手が英語で話している動画を紹介します。
イタリア語
海外のクラブに移籍する前から、下準備として日々イタリア語も勉強していたそうですが、、
”百聞は一見にしかず”
興味のある方は添付動画でご覧ください。
下準備で勉強していたとはいえ、通訳も介さずここまでコミュニケーションがとれるとは!
下に川島選手がイタリアのテレビ番組に出演された動画を紹介します。
スペイン語
海外のクラブに移籍する前から、下準備として日々スペイン語も勉強していたそうで、日常会話レベルで話せるそうです。
スペイン語のテレビインタビューなどがみつからなかったのですが、朝日DIGITALのインタビューの中でスペイン語の短い言葉をはなしていました。
ポルトガル語
海外のクラブに移籍する前から、下準備として日々ポルトガル語も勉強していたそうで、日常会話レベルで話せるそうです。
川崎フロンターレ、ポルトガル通訳の中山和也さんによると、通訳を通さなくても会話できるレベルだと、川崎フロンターレのオフィシャルウェブサイト内で記されています。
オランダ語、フランス
何がすごい、、って、フランス語、オランダ語は川島選手の話せる言語の中では”勉強中”と2011年の報道ステーションでのインタービューで答えているように、優劣では劣る方だということですが。
レベルが高すぎる!
下に川島選手がフランスのスポーツニュースでインタビュー出演された動画を紹介します。(オランダ語は上の朝日DIGITALのインタビューの最後で短い言葉をはなしていました。)
語学を学ぶことについて
川島選手は2015年に放送されたテレビ東京系列『FOOT×BRAIN』で、「キーパーは喋れないと難しい。DFに指示を出さないといけない。自分も主張できるようにならないと」と、言語を学ぶ重要性についてのべています。
なるほど。。キーパーは支持を出さないといけないですし、数々の海外チームに移籍してプレーしている中で言語の数も必然的に増えていったのでしょうね。それにしても7か国語!プロ意識が本当に高いですね!
まとめ
今回は、【5言語以上話せる人?!】意外なポリグロットの有名人(日本編)をテーマに、5言語以上も話せるポリグロットに共通点はあるのか、いったいどうやって学んだのか、秘密を探ってみました。
大きな共通点5つは、
- 両親が国際結婚していたこと。(川島選手以外)
- 複数言語を話す環境下で生活したり、育ったこと。
- 幼少期までに複数言語を取得していること。(川島選手以外)
- 大人になってからも言語習得の意欲があること。
- 世界中を飛び回る仕事についていること。
解説すると、
- 両親がそれぞれ違う母国語をもつ場合、子どもにそれぞれの親の育ってきたルーツをつたえる上で、言語の伝承は大きいと思います。それゆえ、国際結婚された両親の間に生まれた子どもは、複数の言語を話せるようになる割合が高いでしょう。
- ”環境に身を置く”というのは、ことばで伝えるより、映像などでみたり、きいたりすることなどよりも、ずっとはるかに大きな影響力をもちます。そのため、複数言語を話す環境で育つ子どもや、大人になってから海外生活をはじめるなどで、複数言語の習得が可能になるでしょう。
- 1、2の流れから、学校に上がる前から、複数言語を習得することにつながるでしょう。
- 複数言語を習得した人は、話せる言語の数によって世界が広がることを身をもって理解していますし、言語の習得に対する好奇心が高いです。そのうえ、言語習得のセンスがおおかたそなわっているでしょう。
- 複数言語を話せることで、必然的にコミュニケーションをとる範囲も広くなりますし、人材としても可能性が広がります。世界中を旅する仕事に就くことも自然なのかもしれません。
語学習得は環境に身を置くことが重要になることがわかりますね。
習得したい言語の国に滞在してみることが近道になるかもしれませんが、実際にはそう簡単にはいかないことの方が多いですね。その場合、1日の数時間、毎週この日は、、など時間を決め、習得したい言語環境に自身をおいたりしてみることを習慣にするのが大切になってきます。その時間が長ければ長いほど、習得までにかかる時間も短くなることでしょう。
川島選手の例はとても驚きでした。これまで紹介してきたポリグロット有名人とは大きく異なり、日本人両親と日本での生い立ちがある中で、とてもレベルの高いポリグロットになっていることです!!
みなさんの言語習得を目指そうというモチベーションは上がりましたか?
世界中の人たちとつながる未来に、私たちも貢献できるといいですね!
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
>>>年齢、レベルをとわず、クオリティーの高いオンライン英会話の紹介記事はこちらから。
>>>常時90%以上の日本人講師オンライン英会話の紹介記事はこちらから。
>>>【5言語以上話せる人?!】意外なポリグロットの有名人(海外編)