【LGBTへの目ざめ:カミングアウトするのが早いオーストラリアの子どもたち】

こんにちは、Aki です。

タイトルをみてドキっとされるかたがいるかもしれませんが、オーストラリアと日本を比べると、オーストラリアの方がLGBTにおいて社会で認識を得られていると感じます。

初めに断っておきますが、この記事はある特定の人を面白おかしく表現したり、ましてや避難するものではなく、私がオーストラリアで子育てをする中で初めて気がついたLGBTのことがらを、皆さんとシェアし、理解が深まればよいとおもいます。

実際、私にもLGBTの友人がいます。

でも、その友人とは大人になってから知り合ったので、いつから友人が出生時の性別とは別の性別を選んだのか、、、などは取り合えて聞いたこともなかったですし、これから先も問うことはないとおもいます。

私に子どもがいなかったら、きっと気がつくこともなかったかもしれませんが、オーストラリアの子どもたちはLGBTに目ざめて、カミングアウトするのが結構はやい時期にやってくるのがみえてきました。

もしかしたら、日本の子どもたちもLGBTに目ざめるのは同じころなのかもしれません。

でも大きくちがうのは、社会がそれを認めずらい日本において、カミングアウトすることができない/できずらいのだと感じます。

今回は私が実際に子育てをするなかで見て感じた、オーストラリアのLGBT事情をまとめてみたいとおもいます。

この記事をかいた人
Aki
  • オーストラリアの公立幼稚園から高校で教師のアシスタント経験をもつ
  • オーストラリアで現役公立幼稚園、小学校の教師のアシスタント
  • 英語、日本語、中国語のトリリンガル育児で娘を育てる

特技:リサーチ力、計画を立てること、子どもに好かれる

いろいろな国の文化や、ことばのバッググラウンドをもつ生徒たちや、教師たちとのなかで、日々”ことば”がもつパワーを感じて生活しています。

目次

カミングアウト

カミングアウト

オーストラリアの子どもたちは日本の中学生にあたるころからカミングアウトしていくようです。

名前を変える生徒がでてきます。

本当の性別は女性だと目ざめる生徒は、女性の名前に。

本当の性別は男性だと目ざめる生徒は、男性の名前に。

本当の性別がわからないと目ざめる生徒は、中性的な名前に。

名前の変更は法的に変えてしまう家庭と、学校に知らせて、学校内での呼び名を変更してもらう家庭があります。

学校の制服を一新する生徒も出てきます。

女の子の制服を着ていたけど、男の子の制服に、

男の子の制服を着ていたけど、女の子の制服に、、、という風に。

実際にみてきたこと

女の子が男の子に

私の娘は、まだ生後7かげつの頃から、オーストラリアのリトミックのグループに週1で参加していました。

そこで知り合ったオーストラリア人の姉弟とその姉弟のいとこの女の子は今でも学校休みになると会う約束をする大切な友だちです。

娘が小学5年生の頃に、その友だち4人で学校休みのイベントに参加したときのことです。

イベントの予定を立てるときに、携帯電話のショートメッセージで、友だちのお母さんとやり取りしていると、

姉弟のいとこが名前を変えたとのこと。私はその時に何となく思うところがありました。

そのいとこはその時、中学校1年生。

イベントでいとこが男の子のトイレに入ったそうです。

娘は少しおどろいたようですが、姉弟の姉の方が、”いとこはもう女の子じゃなくなった気持ちになったの。”

、、、と娘に説明したそうです。イベント帰りの車の中で、娘とそのことをはなしたときにききました。

まだ娘は小学校5年生だったので、ショックをうけるかと思ったのですが、意外にすんなり受け入れているようでした。

男の子が女の子に

娘が中学校1年生になって、放課後に中国語クラスに通っていた時期がありました。

いつものように娘を迎えに行き、娘と一緒に家の方角に歩いていくと、私たちの100mくらい先に背の高い男の子と、女の子が一緒に歩いているのがみえました。

私は付き合っている彼氏、彼女が一緒に歩いていると思いました。

娘が何ごともなかったかのように言いました。”あの子も中国語クラスにきてるの。あの女の子は前は男の子だったの。”

その女の子は中学2年生。

自分の性別がわからなくなる

娘が小さなころからのオーストラリア人の友だち中学2年生。

学校休みのイベントがユースセンターでおこなわれました。

初めてユースセンターを利用するときに、メンバー登録がひつようになり、受付のタブレットで記入しているときでした。

友だちが性別の記入で、”わからない。。。”といいました。

記入の欄には

Male: 男性 Female: 女性 Other: その他、、、とありました。

友だちは”Other: その他”にチェックをいれました。

女の子が男の子に

学校休みになると1度は会う約束をする、赤ちゃんのころからのオーストラリア人の友だち。

その友だちのお母さんから私に、携帯のショートメッセージがありました。

娘さんが、名前を変えたこと。そして、男の子になったこと。制服も男の子用で登校し始めたことなど。

娘さんはこの時、中学2年生。

親としてのふくざつな気持ち

私は、上で最後に紹介した、娘が赤ちゃんのときからの友だちのお母さんから、ふくざつな胸の内をきいたことがあります。

我が家とおなじ、一人娘だったのもありますし、私も痛いくらいにそのお母さんの気持ちがわかり、涙がでました。

娘さんに”好きな女の子がいる。” “自分は男の子の気持ちにしかなれない。” と告げられ、まず、夫婦でその事実を受け入れるまでにもつらかったこと。

それからそのご夫婦の両親や、妹からの理解をえられないことへの難しさもあったこと。

ご両親がキリスト教を深く信仰するかたのようで、理解はとうてい無理だと絶縁状態になっているそうです。

この家庭では、娘さんの名前を、法的に変更する準備を進めていました。

年齢制限があるので今すぐにはできないけれど、男性ホルモンを投与する施術をうける予定だと。。。

私がかんじたこと、考えさせられたこと

私は、個人が個人にとって1番よいと思う道に進むことを応援したいと、基本的にはおもっています。

ですが、まだ13歳の娘さんの名前を法的に変更するというのは、もう少し待ってからでも。。。というおもいが正直ありました。

男性ホルモンを投与する予定だと聞いたときには、ショックさえうけました。

でもそのお母さんに次のことを聞いたときに、どうしてこのお母さんがこんなに先まで急いで、娘さんの男の子になりたい想いを尊重しようとしているのかを知りました。

そのお母さんは言いました。”発達障害のLGBTは自分をあやめてしまう確率が高いの。”

子どもを失いたくない、子どもを守りたい親の気持ちから、娘さんの意向を1番に考えたうえでのことでした。

まとめ

今回は私が実際に子育てをするなかで見て感じた、オーストラリアのLGBT事情をまとめてみました。

オーストラリアでは平均して日本の中学生の時期にLGBTのカミングアウトがはじまるのをみてきました。

名前を変える生徒や、もともと着ていた制服とちがう性別の制服を着用することを選んでいきます。

LGBTを社会的にうけいれる体制がとれている国では、そうでない国と比べて、カミングアウトする年齢も低くなるのだとかんじています。

LGBTだけに限ったことではないですが、子どもに寄り添い、子どもの意思を尊重する家庭環境だと、お子さんが悩みをかかえたときに、親にその悩みをうちあけやすいでしょう。LGBTのことについていえば、お子さんが自分の性別に違和感を感じたときに親に相談することができやすいとおもいます。

親としては、子どもが生まれたころから子どもの出生時の性別で育ててきたのが、突然のカミングアウトでとても複雑な気持ちになることは簡単に想像できます。ですが、親を悲しませたくないから、社会で受けいれてもらえなくなるかもしれないから。。。と、本当の自分を隠してつらい思いをお子さんにさせていくのは、親としてもっとつらいことかもしれません。

わが子を愛する親であれば、お子さんに幸せな人生を送ってほしいと願うのは当然ですから。。。

個人の個性に偏見をもたずに、もっと尊重しあえる世の中になれば、LGBTへの理解も深まるとおもいます。

もっとそういう世の中になってほしいです!

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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