こんにちは、Aki です。
私は2013年から2016年までの約2年半を、オーストラリアから中国に転勤が決まった夫についていきました。
そのころ、娘は4歳になる前。
かねてから、娘に中国語を習得させたいと夫婦ではなしていたので、中国への転勤は願ってもないチャンスでした。
こどもは年齢が低ければ低いほど、言語習得をするスピードは速いということは、私たち家族の経験や、
私たちが出会った、異文化の背景をもった家庭の例からも見てとれます。
それは、こどもたちを取り巻く環境におおきく左右されています。
でも、注意しなくてはいけないことに直面しました!
中国での生活がはじまってから数か月後に、娘の言語習得の速さにおどろいたのと同時に、
つかわなくなった言語を、忘れてしまうという出来事にもおどろくことになりました。
この事実を早い段階で気がつけて良かったと今でもおもいます。
今回は、私たちの失敗した経験から、帰国後にも娘が中国語をキープできたことをまとめてみたいとおもいます。
これから、お子さんを帯同されて海外転勤/移住をされる方、まさに今、海外転勤/移住をされている方の参考になるとうれしいです。
- オーストラリアの公立幼稚園から高校で教師のアシスタント経験をもつ
- オーストラリアで現役公立幼稚園、小学校の教師のアシスタント
- 英語、日本語、中国語のトリリンガル育児で娘を育てる
特技:リサーチ力、計画を立てること、子どもに好かれる
いろいろな国の文化や、ことばのバッググラウンドをもつ生徒たちや、教師たちとのなかで、日々”ことば”がもつパワーを感じて生活しています。
〈注意が必要〉10歳未満のこどもが帰国するばあい
タイトル通り、海外転勤/移住から帰国する時点での、こどもの年齢が、
10歳未満のばあいは注意が必要です。
人間の脳は10歳になるころに大人の脳に近づく
という研究結果をネットの記事で目にしたことがありました。
詳しく実際の例で読んでみたい方はこちらからどうぞ。
その研究結果では、
大人の脳になる10歳まで、日常で使われていた言語は、その後使わなくても生涯わすれない
ということで、
海外転勤/移住から帰国する時点で、こどもが10歳以上であれば、
海外で使われていた外国語を帰国後にキープできる可能性は高い。
逆に、
海外転勤/移住から帰国する時点で、こどもが10歳未満であれば、
海外で使われていた外国語を帰国後にキープできる可能性は低くなる。
我が家の例を下に紹介します。
転勤から5か月目の一時帰国
夫の中国転勤がはじまり、オーストラリアから中国に到着したころ、娘は3歳11か月。
オーストラリアでは現地の幼稚園にかよい始めていたころです。
このころ、夫と娘は英語で会話していて、私とは日本語でしたが、娘のなかで英語が占める割合が高かったです。
中国にきてから、初めは英語と中国語を話す家庭教師の女性と娘が週に2日、遊びながら中国語にふれる時間をもちました。
その後、1か月間、その女性の紹介で現地の保育園に。
週5日、朝9時から夕方5時まで通いました。
家で遊んでいる娘の口から、聞き取れない言葉がきこえてくるようになりました。
徐々に、主人との会話も中国語へと移行していきました。
その後、日本に3週間一時帰国してから、オーストラリアへ一時帰国。
早速、娘が赤ちゃんのころからの友だちと再会したのですが。。。
満面の笑みでハグしたあとに、ちょっと困った顔で私のところに戻ってきた娘が言ったことばは、
”お母さん、一緒にあそぼう、、、ってどうやっていうんだった?”
でした。
オーストラリアを離れてわずか5か月後の出来事でした。
娘はこの時、4歳4か月。
10歳未満のこどもは、言語習得するのは早くても、使わなくなった言語を忘れてしまうのも早い。
身をもってしった最初の体験でした。
〈海外転勤から帰国後〉こどもの言語キープ方法
夫の海外転勤からオーストラリアに帰国したとき、娘は6歳4か月。
オーストラリアでは公立の小学校に通いだしました。
幼稚園から外国語の教科で中国語をおしえる珍しい学校でした。
とはいえ、1週間に1度ほどのレッスンでは娘の中国語をキープできないとかんじました。
週末の中国語補習校にもトライアルにいきましたが、英語の多用が目立つクラスであり断念。
こどもが海外で習得した言語のキープ方法
娘の中国語をオーストラリア帰国後にもキープできた方法として、大きかったとおもうことを紹介します。
イマージョン学校への転校
帰国後に通いだした小学校で問題がたびたびおこり、転校を考えていたころに、中国語のイマージョン学校の話をききました。
”どうせ転校させるなら、娘の中国語キープにも役立つ学校にしたい!”
とおもいました。
イマージョン学校というのは、
イマージョン:ひたす
ということから、外国語を教科として学ぶのではなく、外国語でその他の教科も学ぶという教育スタイルです。
たとえば、娘の学校では、中国語で算数、理科、図工などがありました。
毎日1時間半が中国語での授業に割り当てられていたようです。
教師も、クラス担任とは別に中国語での授業を行うネイティブの先生がいました。
中国語のテレビをみせる
娘がまだ小さなときには、中国でよく見ていた中国語のアニメなどをみせていました。
現在、娘は14歳になりましたが、我が家では夕飯時など、家族で食事をするときに台湾の旅番組などをみています。
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オンラインレッスン
中国語のオンラインレッスンは、もともと中国滞在中に私の中国語学習にはじめました。
オーストラリア帰国後には娘の中国語維持のためにも活用していました。
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中国語でピアノを習う
中国で習いはじめたピアノをオーストラリア帰国後にも継続させることに。
このときに中国語を話せる先生をさがしました。
中国語教室
イマージョン学校に転校させる前に、中国語で礼拝をおこなう教会の中国語教室に参加させました。
中国語の補習校よりも中国語を学べる環境でした。
英語の多用がなかったからです。
娘はイマージョン学校(小学校)を卒業して、中学校に進学してから、フランス語を学ぶことになりました。
中学生最初の1年ほど、卒業した小学校で放課後にひらかれた中国語教室に参加していました。
まとめ
今回は、【海外転勤/移住から帰国】こどもが海外で習得した言語のキープは簡単ではない?!をテーマに、
私たちの失敗した経験から、帰国後にも娘が中国語をキープできたことをまとめてみました。
海外転勤/移住から帰国する時点での、こどもの年齢が10歳未満のばあいは要注意です。
人間の脳は10歳になるころに大人の脳に近づく
という研究結果にもとづきます。
大人の脳になる10歳まで、日常で使われていた言語は、その後使わなくても生涯わすれない
ということで、
海外転勤/移住から帰国する時点で、こどもが10歳以上であれば、
海外で使われていた外国語を帰国後にキープできる可能性は高い。
逆に、
海外転勤/移住から帰国する時点で、こどもが10歳未満であれば、
海外で使われていた外国語を帰国後にキープできる可能性は低くなる。
私たちも娘が母語であった英語をわすれるということを経験しました。
マレーシアからオーストラリアに移住した夫の弟妹の例、
オーストラリアで出会った移民家庭の例、
夫の海外駐在先で出会ったいろいろな国の家庭の例、
こどもが使わなくなった言語をキープできない例を
たくさん見てきました。
失敗から学んだことは、少なくともこどもが10歳になるまでは、キープさせたい言語にできれば毎日ふれさせることができる環境づくりです。
イマージョン学校を探すことは簡単ではないかもしれませんが、
海外のテレビがみられるTVボックスや、
オンラインレッスンは家庭で実践できるので、おすすめです。
こどもが海外で習得した外国語、うまくキープできるといいです。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。