こんにちは、Aki です。
日本へ一時帰国した際に、お子さんを体験入学させるのが、日本語習得、および文化、習慣も学べてよいということは前回お話しましたが。。。
- 体験入学はどこの学校でも受け付けているわけではなく、
- 日本滞在先の近くで体験入学生を受け入れてくれる学校が見つからない場合もあり、
- 学校行事の関係で、都合がつかず断られる場合も。。
- 子どもが体験入学になじめなかった など
さまざまなケースで、体験入学が難しいということもあると思います。
でも、体験入学以外にも、お子さんの日本語習得にプラスになるイベント・アクティビティは沢山あります!
私の娘もいろいろなイベント・アクティビティに挑戦してみました。
そこで、今回は、そういったイベント・アクティビティにはどんなものがあるか、どこで検索して、予約したかなど、感想、価格帯、それぞれ参加したときの写真をまじえてわかりやすくまとめてみたいと思います。
この記事はこんな方におすすめです。
・バイリンガル教育、育児に興味のある方
・日本で体験入学以外のイベント・アクティビティを知りたい方
・日本へ一時帰国時の予定をこれから検討されている方
- オーストラリアの公立幼稚園から高校で教師のアシスタント経験をもつ
- オーストラリアで現役公立幼稚園、小学校の教師のアシスタント
- 英語、日本語、中国語のトリリンガル育児で娘を育てる
特技:リサーチ力、計画を立てること、子どもに好かれる
いろいろな国の文化や、ことばのバッググラウンドをもつ生徒たちや、教師たちとのなかで、日々”ことば”がもつパワーを感じて生活しています。
短期の習い事
日本で習い事をする時には、入会金など発生することも多いですし、一時帰国中に習い事をさせること自体、選択肢にないというかたの方が多いかと思います。
ですが、先生や教室の都合があう場合は、快く引き受けてくれることもありますし、運よくちょうど良いレベルがあれば、日本の学校休み期間に開講される、強化クラスなどに特別参加させてもらえることもあります。
まずはオンラインで気になる教室などあれば、問い合わせしてみることをおすすめします。
私の娘が実際に体験した、短期の習い事をまとめてみます。
ピアノ
ピアノは日本の滞在先近くで教えている先生をネットで探して、一時帰国前にEメールで連絡をとり、レッスンさせてもらえるか問い合わせました。レッスンを受けたのは4歳、小学4年生のころでした。
日本語でピアノを習うのはいい経験でした。
4歳の頃は、ちょうどピアノを始めたばかりだったので、ピアノをしない時間ができてしまうのが心配でレッスンを受けました。
小学4年生の頃は、オーストラリア帰国後にピアノの試験があったので、一時帰国中もレッスンを受けました。
フィギュアスケート
娘が小学生のとき、オーストラリアでもフィギュアスケートのクラスに通っていました。世界で強い日本のフィギュアスケート、やはり日本でレッスンが受けられたらいいなと思いました。
ネットでも調べたのですが、なかなか短期間のレッスンというのが見つからず、最終的にフィギュアスケート連盟の方にEメールで連絡をして、先生の連絡先を教えていただきました。
オーストラリアではグループレッスンしか受けたことがなかったので、プライベートでしっかり教えてもらえたのはよかったですが、、、
10分800円 (2018年)。フィギュアスケートの個人レッスンは高額ですね。
水泳
水泳はオーストラリアでも盛んですが、娘は小4のころに水泳教室をやめていました。日本一時帰国の後で、オーストラリアの学校で水泳大会があったので、ワンポイントで飛び込みの練習をさせてもらいたいと思いました。
日本滞在先近くの水泳教室に、Eメールで連絡。学校休み中の強化教室に声をかけていただきましたが、都合が合わず、個人レッスンをお願いしました。
通常のスクール以外では子どもの個人レッスンは受け付けていないそうでしたが、都合のよい時間内であれば、、、というこでした。
飛び込み台からの練習をさせてもらいたかったのですが、泳ぎ中心になってしまい、そこは残念でした。
参考費用:40分の個人レッスン料金:2090円(税込) 入場料: 247円 (税込)(2019年)
工場見学
これはまさに日本の文化を感じます。
世界にも工場見学はあるようですが、日本の工場見学ほどの規模と、清潔さ、そして”おもてなし”をあわせもった企業がどこの国に存在するのでしょうか?と私はつくづく思います。
親子で楽しく学べる工夫がされています。
目でみて、実際に手にしたり、中には試食体験も!五感をつかうことは、映像でみるよりもはるかに大きな体験になります。
いろいろと商品の製造工程や、原料のことなどを知ることで、企業への信頼感も高まりました。日本の学生さんの中には工場見学で学んだことを、学校休み中の自由研究に活用されるようです。
おもしろい写真がとれるコーナーでパチリ!
企業によっては見学後にお土産や工場見学地限定商品の試飲、試食、商品の販売、レストランを併設している工場もあります。全国の工場を回ってみるのも面白そうですね。
人気の工場見学は数か月前からの予約が必要な場合も。年齢制限や工場見学時の安全面から日本語が話せない外国人の予約が取れない企業も有。(最寄りの駅から送迎バスを出している企業も有。) 予約は工場見学をおこなっている、各企業のホームページからできます。
体験型
体験型のイベントは大きくわけて4つ。
- 音楽
- スポーツ
- お仕事
- ものづくり
娘が実体験したものを順番に紹介します。
1 音楽
オーケストラ体験、トルコ/イスラエルの楽器、和太鼓体験などに参加しました。
日本滞在予定先の、音楽ホールのホームページでイベント予定を調べたり、アメブロで滞在近郊の子ども向けイベント情報をかいている人がいて、その情報を一時帰国前からチェックしていました。
予約が必要なこともあるので、近くに住む家族に前もって予約してもらうこともありました。
オーケストラの演奏に合わせて、ティンパニをたたかせてもらいました。
このオーケストラ体験の前には音楽ホールの舞台裏ツアーもあり、普段はいることの出来ない音響、照明を操作する部屋も見学させてもらいました。
トルコ/イスラエルの楽器体験
ハンマーダルシマーやダラブッカという打楽器に挑戦しました。プロの演奏者さんとのセッションもありました。
初めて触れた聞きなれない楽器でしたが、演奏者さんたちの素晴らしい演奏にもきき惚れてしまう素敵な体験でした。
”音楽は国境を越える”といいますが、日本語があまり上手に話せないお子さんでも、音楽の体験を通してほかの子供たちと一緒に演奏を楽しむことができます。
2 スポーツ
スピードスケート、スキー、クロスカントリースキー、体操、子ども運動会、卓球、フットサル、フロアカーリング、一輪車、など
日本滞在先予定の体育館のホームページでイベント予定を調べたり、地域のフリーペーパーや民報のオンライン版でイベント情報を調べました。
日本の学校休み期間や、ゴールデンウイークなどには家族や子ども向けイベントがあちこちでひらかれています。
冬にスキー場や、屋外スケートリンクがオープンするときや、新年が明けてからの時期には無料開放やイベントがあるので、要チェックです。
クロスカントリースキーで娘と一緒に冬の森を歩き回ったことがあります。
左の写真の日には、オリンピック金メダリスト、阿部雅司さんのクロスカントリー講習会のはずだったのですが。。。
積雪不足で中止。講演会に参加してきました。
金メダルは長年、沢山の人に触られて、金から銀色に変わったそうです。貴重なお話がきけたうえに、メダルを首にかけさせてもらい、素敵な時間がすごせました。
娘のいとこの体操クラスイベントに参加。
時間内に障害物をよじ登ったり、スポンジが詰まった穴を進んだり、うんていに平均台などなど。
外に出店が並んで、お祭り気分も味わえました。
*親戚や友達の通っている習い事でイベントがあると、参加させてもらえることがあります。
スポーツもまた、話す言語が違っても、みんなと一緒に楽しめるものではないでしょうか。日本でスポーツを通してのコミュニケーションから日本語の上達につながります。
3 お仕事
お仕事体験では、動物園の飼育員、獣医、水族館の飼育員、カフェ店員、スーパーマーケット店員などを体験しました。
このタイプの告知は直接、動物園や水族館、スーパーマーケットのホームページから検索することができます。申し込みは返信ハガキで応募するもの、電話申し込み、オンラインフォームなどがあります。
動物園の飼育員体験ではアザラシとホッキョクグマの係になりました。
朝、開園前に集合して、係員にその日、担当する動物を告げられました。
ホッキョクグマ館では、観覧客の外窓枠にハチミツをぬったり(そうすることで、クマがハチミツを食べに来て、観覧客が近くでクマをみられるため)、クマのえさになる肉をカラスに盗まれないように、雪の下に埋めたりしました。
スーパーマーケットでお仕事体験
この体験も充実していました。ごっこ遊びではなく、参加した子どもたちが、一般客のレジ打ちをしたり、品出し、館内放送、商品のポップ作りをして実際に貼りだしました。
修了式には、店長さんから修了証書とお店の商品、お給料として300円分がチャージされたカードをいただきました。
カフェ店員体験
挨拶の仕方、かんたんな飲み物のつくり方、レジ打ち体験しました。お客さんは私たち、それぞれ参加した子どもたちのお母さんたちでした。
帽子をかぶって、名札、エプロンをつけて、カフェ気分を楽しんでいました。
お仕事体験から、普段の生活では気づかないことを学ぶことは多いですし、日本の文化や習慣を感じられることもたくさんあります。体験の内容によっては、日本語の読み書きが必要になってきますし、体験中に親から完全に離れ、子どもがほかの子どもたちとほぼ1日過ごすものもありました。
4 ものづくり
絵馬、勾玉(まがたま)、油絵、もちつき、折り紙で作品などをつくりました。
美術館、博物館などのホームページ、民報や地域のフリーペーパーからイベント情報をしらべました。申し込みは電話、または先着順となるものがありました。
絵馬作りに挑戦
なかなか日本に住んでいても、絵馬をつくることは少ないと思いますが、海外に住んでいるとなおさらのこと。
絵馬とはどういうものなのか、歴史を教えていただき、紙にデザインを下書きしてから実際に板に絵をかいていきました。
最後に参加されたお子さんの作品をそれぞれ紹介しあう時間がありました。
勾玉(まがたま)作りに挑戦
これもまた、海外では作る機会がないと思いますし、私自身も初めて作らせていただきました。
勾玉とは何か?作り方の工程、気を付けるべきポイントなどを教えていただいてから、実際につくり始めました。
思い入れのある作品が出来上がりました。
どんな体験でも、日本語にふれながらの体験は、海外に住む子供たちにとって貴重な体験です。日本の文化、習慣を感じられる体験であれば、より貴重な体験になることでしょう。でも、1番大切なのは、お子さんに興味のある体験内容を選んであげることです。
鑑賞・観劇
こちらは、観る体験。(娘が実際に体を動かして体験した”体験型”とは分けました。)人形劇、演劇、オーケストラの演奏会や、和太鼓、コンサートなど。変わったところでは、サンドアートの物語を鑑賞したことがありました。
人形劇
糸で操るマリオネットの人形劇を観に行きました。アコーディオンの生演奏に、小気味の良いかけ声や歌があり、どんどん話に引き込まれていきました。
後で知ったことには、この人形劇団“ガウチョス”さんは、海外公演もされていて、オーストラリアにも来られていたんですね!
コンサート
Mirage²のステージ
娘はいとこ達とMirage²(ミラージュ ミラージュ) のステージを見に行きました。何と、撮影会にも!大興奮の1日でした。
サンドアート
左の絵は砂で描かれた絵なんです!
このスクリーンを使って、物語が繰り広げられ、描かれた絵は、一瞬にして消されていき、どんどん新たな絵が描きだされていきました。
サンドアーティスト MASAさんの芸術センスに魅了されてしまいました。
実際にその場でみる観劇・鑑賞は、臨場感があり、テレビやパソコンなどの画面をとおして見るものとはずいぶんと違います。そのため、観劇などの体験が子どもの感受性を育て、それはコミュニケーション能力をも高める働きがあるのだそうです。そんな感情を動かされる体験は、お子さんの日本語の上達にも効果的です。
日本の文化、習慣を感じられるイベント・アクティビティ
何か日本で行事のある時期に、一時帰国される場合(例えば。。ひな祭り、豆まき、子どもの日、お正月など)は、スーパーなどでもその行事にちなんだ食べ物であったり、飾りつけがされていて、一気に気分を味わえます。
ですが、
一時帰国が毎回、何かの行事に重なるわけではないですよね。
行事は関係なくても、娘が毎回、帰国時に大好きな”日本の文化、習慣を感じられるイベント・アクティビティ”を紹介します。
温泉
温泉はやはり日本の文化ですよね。
同じアジア人であっても、日本のような温泉文化が無いので、日本にせっかく観光に来ても、知らない人と裸でお風呂に入ることはできない!、、、という人が多いようです。
温泉大好き!
娘は小さな頃から温泉に毎回行っていたので、全く抵抗はありません。
露店風呂で居合わせたほかのお客さんとお話したり、そういうのも温泉の楽しみかもしれません。
おふろ上がりの、コーヒー牛乳の味も知っています(笑)。
カラオケ
カラオケ大好き!
オーストラリアでもカラオケは存在するのですが、日本のようにお昼から開いているところは無いですし、子どもが出掛ける場所ではないです。
毎回、娘は2-3時間、カラオケに滞在しても足りないくらい。
温泉でくつろげることに、日本人の醍醐味を感じてしまいますし、娘と温泉が楽しめることがうれしいです。カラオケは日本の曲をおぼえるきっかけにもなりますし、わからない言葉の意味をしらべたり、歌詞の字幕を追うことで、読みのちからも増します。娘がもっと小さな頃は、童謡だとか、子どもアニメの歌をカラオケで歌っていました。
まとめ
今回は【日本へ一時帰国:日本で参加しよう!イベント・アクティビティ】をテーマに、日本へ一時帰国時にお子さんがいろいろな理由で体験入学することができなくても、日本語の習得にプラスになる、日本でのイベント・アクティビティへの参加を、私の娘の実体験をもとにわかりやすくまとめてみました。
ポイントとしては、
- 短期間でも、日本の習い事に参加することは不可能ではない。
- 工場見学は全国各地でみつけることができる。
- 体験型の中には豊富なジャンルと珍しい体験内容がいっぱい!
- 鑑賞・観劇で心を動かされる感動を。
- 温泉で癒され、カラオケでストレス発散(笑)
コスト面でのポイントは、
最後に、
お子さんの興味がある内容のイベント・アクティビティをさがすことが大切。それと、できれば友人のお子さんであったり、親戚のお子さんと一緒に参加させることで、お子さんの日本語習得力を一気に倍増させます。
日本に住む、日本の子供たちと一緒に、イベント・アクティビティを楽しみながら、生きた日本語にふれることができるチャンスです!
皆さんも機会があればいろいろなイベント・アクティビティを探してみてくださいね。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
追記:過去の体験入学記事は下記にあります。