こんにちは、Aki です。
皆さんは外国語で誰かとふれあって、こころの距離がちかくかんじたり、相手によろこばれた経験はありますか?
逆に外国人に日本語で話しかけられて、すごく身近に感じたり、あたたかい気持ちになった経験はありますか?
私はオーストラリアで、教師のアシスタントとして働いています。通常はスタッフや生徒とのやりとりは全て英語なのですが、たまに仕事をとおして日本語と中国語で生徒にかかわることがあり、そのたびにことばのちからを改めて感じることがあります。
毎回、そのことばのちからを感じたときに、外国語がはなせてよかった!とあらためて感じます。
そんな私の体験を今回はシェアしてみたいとおもいます。
- オーストラリアの公立幼稚園から高校で教師のアシスタント経験をもつ
- オーストラリアで現役公立幼稚園、小学校の教師のアシスタント
- 英語、日本語、中国語のトリリンガル育児で娘を育てる
特技:リサーチ力、計画を立てること、子どもに好かれる
いろいろな国の文化や、ことばのバッググラウンドをもつ生徒たちや、教師たちとのなかで、日々”ことば”がもつパワーを感じて生活しています。
ことばのちからを感じたとき
私の仕事は生徒との信頼関係をきずくことがとても大切です。
それがないと、生徒がこころをひらいてくれませんし、なにか問題がおきたときの対処にも困ることになります。なにより、生徒が学ぶことへのサポートがうまくできないことにもなってしまいます。
その生徒との信頼関係をオーストラリアの学校できずくには、まずは英語になるのですが、勤務年数が今年で7年となるなかで、日本語や中国語がはなせることで、生徒との信頼関係をきずけたこともあり、その度にことばのちからを感じています。
英語と日本語
*日本の幼稚園の年中組にあたるオーストラリアのクラスにいたときに、日本人ハーフの男の子がいました。
*多くのオーストラリアの幼稚園は小学校の敷地内に併設させれています。
この生徒はこの時点で英語よりも日本語力の方が強く、恥ずかしがりやであまり学校で会話をしません。
クラス担任が、この生徒の数字の認識力が低いのは、英語力が低いためなのか、日本語での数の認識はあるのか、日本語でアセスメントをしてほしい。、、、と依頼されました。
外遊びの時間に、私はその生徒に日本語で話しかけました。その瞬間、生徒は目を輝かせて私をみました。やっぱりお母さんとおなじことばをはなす私に、ほっとしたのかもしれません。
私が “日本語で数を数えられるかな?” ときくと、私と一緒に “いち、に、さん、し、、、、” とかぞえはじめました。
この生徒は数の認識力が低いのではなく、英語力が追いついていないだけでした。
今でも、この生徒が校内で私を見かけると、”おはよう!”、、って笑顔いっぱいでかけよってきます。
英語と中国語
日本の幼稚園の年長組にあたるオーストラリアのクラスにいたときに、台湾人の女の子がいました。
女の子は学期のとちゅうで転校してきて、まだ友だちもいなく、外遊びの時間はいつもひとりでいました。
この生徒は英語力がありましたが、この時点であまり話をする子ではありませんでした。
外遊びの時間に、いつものようにひとりでいた生徒に、中国語で話しかけてみました。
“中国語は話せる?学校は楽しい?”
女の子は一瞬おどろいた後ですぐに中国語で話しはじめました。”先生も中国語がはなせるの?中国人なの?”
この時、はじめてこの生徒の笑顔をみました。
今ではこの生徒は学校にも慣れ、友だちも出来ていつも楽しそうにしています。
英語と中国語
日本の幼稚園の年長組にあたるオーストラリアのクラスにいたときに、中国人の男の子がいました。
この生徒も学期とちゅうで転校してきた生徒でしたが、中国から渡豪してきたばかりで英語力がありません。
でも、この生徒は話さなくても、男の子同士の遊びにまじって遊んでいました。
ある朝、担任の先生が病欠で、代わりの先生が教室にいました。
お父さんと一緒に登校してきた生徒は、お父さんが教室から去ったあとに大きな声で泣きはじめました。きっと代わりの先生がいたことで教室の雰囲気もちがって、よけいに不安になったのかもしれません。
生徒を長く泣かせてしまうと、この年頃の生徒には泣くことが伝染してしまうことがあるので、とくに生徒が登校してくるこの朝の時間はアシスタントとして気を配る時間です。
私はすぐに泣き始めた生徒のそばにいって、生徒と目の高さを合わせ、両肩をおさえて “泣いちゃダメ。泣いちゃダメだよ。”と中国語でしっかりした態度でいいました。
魔法のようでした。大声で泣いていた男の子はぱったりと泣きやみました!
この生徒にとって、慣れない英語環境の中で不安な気持ちもあったかもしれませんが、母国語が突然耳にはいってきて、ほっとしてすんなりと聞き入れることができたのかもしれません。
その日、この生徒が泣くことは1度もありませんでした。
まとめ
今回は【外国語が話せると心がつながる!ことばのちからを感じたとき】をテーマに、オーストラリアで教師のアシスタントとして働いている私が、仕事をとおして感じた、ことばのちからを感じたとき、外国語がはなせてよかった!とあらためて感じた体験をまとめてみました。
英語と日本語がはなせることで、学力のアセスメントができたり、生徒のこころのケアができたり、
英語と中国語がはなせることで、慣れない学校生活が楽しい時間にかわるきっかけになってもらえたり、母国語のもつことばのちからで、大泣きする子もなだめることができたり、など
やはり、ことばのちからはとても大きいと感じます。何より、それによってこころの距離がちかくかんじたり、相手によろこばれたり、自分もあたたかい気持ちになったり、、、といった、プラスの作用がえられることがうれしいです。
外国語がはなせてよかった!と感じた体験は、まだまだいろいろなところで、いろいろな人たちとのふれあいの中でも感じてきましたし、これからもずっとつづいていくとおもいます。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。